世話物

 保阪・高岡の離婚同居がワイドショーを騒がせている。私、ワイドショー結構好きなんだ。みんな自分のこと重ね合わせてみてるんだろうと思う。人のことだと他人事に考えられるから。江戸時代のワイドショーだったんだろうなあと、女殺し油の地獄を見てから、思う。世話物。唐十郎山崎哲、もそうなんだろうね(今はよく知らないけど)。

 離婚同居を理解できない人は7割だそうだ。別居結婚の方が理解が難しいと思うのだが。
 別れて暮らすくらいなら離婚したらいいと思う。紙の上で離婚してもいろいろあって一緒に暮らしている方がまだ理解しやすい。そんなに簡単に生活を変えられないから。まだまだ結婚届けが特別なものだと思われているみたい。結局は財産の問題なんだろうなー。つまり。

 私もまさにその離婚同居なので。それにしても最初から好きじゃなかった、なんていわれるのは結構きついものだなあと他人事だと思える。

 世界の中で本当に好きな人と一緒に暮らせてる人はどのくらいなんだろう。多分すごく少ないと思う。恋愛が自由じゃないところが多いだろう。いまだに結婚式ではじめて会う、というケースは多いに違いない。義理の母がだいたいそうだったから日本だってちょっと前までそんなに違わない。
 恋愛でもうまくいかないことがはなはだしく多いので、世界の中で幸運な人は10%もいないのではないかと思う。戦争なんかしてる場合じゃない。この関係性の貧困問題を解決するために人類の全英知を傾けるべきではないか。

 人生は何度でも生きられるのかもしれないと思う。新しい家族も、関係性もいくらも作り直すことができる。

 幸せになるのにたいしてお金はかからないのではないか。多くの人は見当違いのことにがんばっているのではないか。関係性がサブシステンスの基本かも。でも人は死んだり心変わりをするものだから、常に流転を繰り返すのだが。だから他人事は面白い。自分がきつい分だけ。