ザ・ヴァジャイナ・モノローグス

 劇的な日だった。しかし、無駄に劇的な日だった、ともいえるかもしれない。日常はアドベンチャーだ。

 そんなわけで夕方演劇を見に行こうかと思いつつ、疲れてソファーで寝ていたが、夢で誰かに、やっぱりこれ見なきゃあ、となぜか言われ、起きたら5時だったので、間に合うと、赤坂まで演劇を見に出かけた。ザ・ヴァジャイナ・モノローグスという朗読劇である。つまり「おまんこのひとりごと」である。
 おまんこーと叫ぶのが嬉しく、劇を見終わった人は、この女性外性器がとてもいとおしいものだと思えてくるフェミニズム劇である。そういってしまうと何だ、かもしれないけど、ニューヨークにとどまらずいたるところで激讃され各賞を受賞しているのは驚きだ。芸術としてとても洗練されているといえるのだろう。
 女性外性器は、それ自身として独立して存在しており、自分でいとおしむことも、女性によって花開くこともありで、男性との行為もその一部というわけだ。男あっての女でないことを、よがりつつ、声高でなく、女たちの豊かな実際の肉声で構成した劇。暗くじめじめして変な臭いがして誰も行きたくない地下室のような場所。そうはじまる女性外性器についての幾多の女性たちの証言。

 明日で終わりだがお勧めである。そうかきみにはこれがついてないのか、残念だな、豊穣の小道。そう思えるほど女性たちのその表現は、全く驚くほど豊かだ。

 帰ってきてしばらくしたら、ヴァジャイナから真紅の小川が。そういえばこのテーマはなかったなあ。

 それにしても自分の体の一部なのに、見るのがとても大変なのである。不思議な場所だ。

 いっぱい書こうと思ったが遅くなったのでこれだけにしよう。明日は最後で2時と7時に公演がある。
http://t.pia.co.jp/promo/play/0603vagina.jsp

明日は朝から飯能だ。